東京都の新型コロナウイルス感染症緊急対策助成金について
東京都は中小企業に対する支援策が豊富に用意されています。
自主要請に応じた事業者に対する、感染防止協力金など多くの事業者が活用していますが、コロナの影響に打ち勝って新たなビジネスモデルを構築しようとしている事業者に対しても、多くの緊急対策助成金が発表されています。
これらの助成金は従来の東京都の助成金に対して、事業者にとって活用しやすい内容となっていますが、期間が限られていたり、対象経費が狭かったりということもあります。
しかし、これらの助成金は補助事業が条件に合えばもらえる可能性は高いと思われますので、是非チェレンジするのがおすすめです。
今活用できそうな助成金の中でも、緊急対策として特別に用意されたものを紹介したいと思います。
1.ソーシャルビジネス支援事業(新型コロナウイルス感染症緊急対策)
新型コロナウイルス感染症の拡大により顕在化した社会的な課題の解決に資するソーシャルビジネスに対して助成する助成金です。
【申請期間】令和2年6月29日~7月31日
【助成率】 2/3
【助成限度額】 200万円
社会的な課題の解決に資するソーシャルビジネスの事業例として
◆子供向けオンライン学習支援、
◆新型コロナウイルス感染者向けペット世話サービス
などが挙げられています。このように福祉や教育などの社会的な課題に対するビジネスに対する助成金と言えます。
2.新型コロナウイルス感染予防対策ガイドライン等に基づく対策実行支援事業
業界団体や公的機関が作成した新型コロナウイルス感染拡大予防対策ガイドライン等に基づき行う取組費用の一部を助成
【申請期間】2020年6月18日~8月31日
【助成率】 2/3
【助成限度額】 50万円(内装・設備工事費を含む場合は100万円)
経産省のものづくり補助金などの生産性革命推進事業に加えられた事業再開枠50万円と同等の取組に対する助成金ですが、事業再開枠は助成率10/10ですが、この助成金は2/3です。
内装・設備工事費がガイドラインに基づいたものであれば100万円まで使えるので、使い方によれば実効的な助成金と言えます。
3.非対面型サービス導入支援事業
非対面型サービスの導入に取り組む費用の一部を助成
【申請期間】2020年6月18日~7月31日
【助成率】 2/3
【助成限度額】 200万円
事例として
・学習塾のオンライン配信授業
・新規にECサイトを開設する
などが挙げられており、小規模事業者持続化補助金の対面型から非対面型ビジネスへの業態転換の取組に近いものですが、助成限度額が大きいのが特徴です。
4.業態転換支援(新型コロナウイルス感染症緊急対策)
新型コロナウイルス感染症の流行に伴う都民の外出自粛要請等に伴い、大きく売上が落ち込んでいる都内中小飲食事業者が、新たなサービスにより売上を確保する取り組みを助成
【申請期間】2020年4月23日~11月25日 15回に分けて募集
予算がなくなり次第終了
【助成率】 4/5
【助成限度額】 100万円
都内の飲食店がテイクアウト、デリバリー、移動販売に取組み、業態転換を図る際に支援するものです。
額は100万円ですが、助成率が4/5と良く、宅配代行サービス利用経費、WiFi導入費、タブレット端末、テイクアウト容器などの梱包包装資材も経費になるので、テイクアウト、デリバリーを始める際には有効な補助金です。
5.新型コロナウイルス感染症緊急対策 設備投資支援事業
都内中小企業の感染症対策関連商品の製造に必要となる最新機械設備を新たに購入するための経費の一部を助成し、新型コロナウイルスをはじめとする感染症対策に資する事業活動に取り組む都内中小企業を支援
【申請期間】2020年4月23日~2月10日 11回に分けて募集
予算がなくなり次第終了
【助成率】 4/5
【助成限度額】 1億円(助成下限額:100万円)
感染症対策関連商品の製造に必要となる最新機械設備はわかりにくいですが事例として
・マスクや防護服の生産設備
・消毒液用の容器製造設備
・細菌除去機による病院清掃サービス
などが挙げられています。
助成限度額が非常に大きいので、中堅の中小製造業が取組む際には助成率が4/5と破格になっています。
6.事業継続緊急対策(テレワーク)助成金
新型コロナウイルス感染症等の拡大防止及び緊急時における企業の事業継続対策として、テレワークを導入する都内の中堅・中小企業等に対して、その導入に必要な機器やソフトウェア等の経費を助成します。
都が実施する2020TDM推進プロジェクトに参加していること
常時雇用する従業員2名以上
【申請期間】3月6日~7月31日
【助成率】 10/10
【助成限度額】 250万円
2020TDM推進プロジェクトに参加することが条件となっていますが、パソコン、タブレット、ルーターなどのハードウェアも補助対象経費になっていることと、補助率10/10と破格の支援になっています。すぐに終了するとのことでしたが、7月31日まで期限が伸びたようです。
まとめ
これらの補助金は東京都の広報などをいつも見ていないと気が付かない助成金ですが、東京都の助成金を何回も活用している事業者は使えそうなものは活用しています。
従来の東京都の助成金は一般的に難易度が高く、面接もあったり、採択率が低かったりしていますが、今回の緊急対策助成金は必要な事業者が目的に合った補助事業を行うのであれば、優先的に採択されるのではないかと思いますので、期限がありますが、是非チャレンジしてください。
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